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【書評】ペット産業CSR白書(4期・5期OB 奥田順之さん)

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東海若手起業塾4期・5期OBの奥田順之さん(NPO法人人と動物の共生センター 理事長)が、著書「ペット産業CSR白書」を発行されました!特設ページ(リンク)もオープンしています。 本塾事務局長の小池が書評を執筆しました。特設サイト内でも掲載いただいておりますが、同内容を本サイトにも掲載いたします。     ーーーー ■対話のための「白書」 本書は、犬猫と人間社会の間に発生した諸課題を分析することを通じて、生体販売を中心としたペット産業の社会的責任(CSR)を、具体的な手段とともに提案しています。その魅力は、冷静で科学的な課題解決へのアプローチ方法といえるでしょう。著者の奥田さんは東海若手起業塾の4期・5期で学び、また、その後もソーシャルビジネスの領域からのアプローチとして、社会的課題の解決の手法を研究されてきています。その具体的な実践の形が白書の中に表されています。 白書の中で説明されている通り、ペット産業の市場規模は1兆円程度で、年1%前後で拡大している産業。生体販売事業(ブリーダー・ペットオークション・ペットショップ)はその10%未満ですが、他事業からの依存度が高い「バリューチェーンの起点」と位置付けられています。一方で余剰犬の発生や、飼育環境で動物福祉が十分に保証されていないなど、課題が集中している事業領域でもあります。ペット産業のCSRを推進していく上で、生体販売を中心とした飼育水準の向上・販売形態の進化と、バリューチェーン全体での意識向上や協力体制の構築が、車の両輪のような役割を果たしていくという視点、これは多くの人が共感するところではないでしょうか。 その実現には、飼い主を含む様々な関係者同士の対話が不可欠です。あとがきでも、本書に対する意見は賛否両論ともに公開すると述べていますが、ここから始まるコミュニケーションこそが、CSRを推進していく原動力になると思います。ぜひ多くの方に、人と動物の共生のための対話に参加していただきたいと思います。 ーーーー 今後も引き続き、OBOGの出版物に関する書評を継続的に執筆し、本サイトでご紹介したいと考えております。 (東海若手起業塾事務局長 小池達也)