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活動報告

プロボノは「まず聞くこと」から。2期連続プロボノ伊藤さんが語る、プロボノ体験談

活動報告
東海若手起業塾では、「プロボノ」としてブラザーの社員が起業家支援チームに参画しています。
 
今日からお届けするのは、2月1日に開催する「地域や社会から真に必要とされるプロボノが生まれる仕組みとは?」前の特別企画「11期プロボノインタビュー」。
 
今まさにプロボノとして活躍する皆さんに、プロボノで取り組んでいることや、プロボノを始めた動機、感じていることなどを伺い、プロボノの実態や、プロボノをする上で大切なことに迫ります。
 
第1弾は、ブラザー工業株式会社 品質・製造センター技術開発部 プリンシパルの伊藤敦さん
 
プロボノインタビュー
 
普段は生産技術開発に携わりながら、プロボノとしては、10期に天野浩史さん、11期には平工顕太郎さんの支援をする伊藤さんからのメッセージです。
 
ーまずはじめに、伊藤さんが11期のプロボノで取り組んでいることを教えてください。
 
1週間に1回ほどミーティングをしながら、平工さんの事業の中で、どれが収益性の高い事業なのかを考え、それに特化して、新しい事業を提案しています。
 
具体的にいうと、まず収益性の高い事業を考えるために、売上高に対する工数を考えたポートフォリオを作りました。 平工さんはとても優しくて優秀な方なので色々な事業をおこなっていますが、収益を上げるためには、その事業を整理整頓して儲かるところに集中することも重要です。
 
ー売上だけを見るのではなく、原価も考えるということですよね。
 
ポートフォリオを作った結果、最初に明確になったのが、クルージングが原価も少なくて収益も高いということでした。
 
そこから過去2年間のクルージングのデータを分析し、夏休みや休日にはクルージングをやって、平日の日は魚を取るようにすると良いのではないかということが分かりました。
 
また、最近気づいたのは、コト消費をするインバウンド観光客を取り込めるのではないかということです。 特に2月からは春節が始まるので、台湾や香港、ベトナムの観光客向けになにかできるのではないかと考えて、インバウンド向けの事業を展開している東京の企業に話を聞きに行ったり、インバウンド向けの情報発信について調べたりしています。
 
ー調査や新しい事業の提案をされているんですね! 伊藤さんは2期連続でプロボノをやっていらっしゃいますが、最初にやろうと思ったきっかけは何だったんですか?
 
勤務しながらドクターを取らせてもらったこともあって、会社に貢献したいと思ったからです。 MBAや、ブラザーで培ったものづくりの経験で自分を試したかったというのも動機の1つです。
 

プロボノインタビュー

 

|プロボノは「めっちゃ楽しい」。新しいビジネスを生み出す過程で「自分の枠」が広がっていく

 
ー実際プロボノをやってみて、大変だなと思ったことはありますか?
 
楽しいですね、めっちゃ楽しい(笑)
 
ー「大変なこと」を聞いて「楽しい」と返答されるとは思いませんでした(笑)
 
ブランディングのこと考えて動いて、新しい商品を一緒に作って、新しいビジネスを展開できて…めちゃくちゃ楽しいです。 新しいことを考えるのは楽しいですし、平工さんは忙しくて考える時間がなかなか取れないだけで、ネタに気づくとすぐ動ける優秀な方です。
 
またこれはプロボノを始める前は気づいていなかったのですが、東海若手起業塾のメンバーはめちゃくちゃ熱いです。 世の中を変えていこうという意思がある人たちで、これは大きな経営資源だと思いますね。
 
ー事業のスピード感や、関わる人たちの層は大きな特徴ですもんね。伊藤さんから、プロボノをやってみようかと考えている人に伝えたいことはありますか?
 
プロボノは「他流試合の絶好の機会である」ということです。
 
ふだんの自分の業務とは関係ないところで、仕事を考えて、新しい人たちと一緒になってやっていくので、自分の枠が広げられます。 多くの人は家と会社の人間関係と、地域の活動が生活のほとんどですが、新たな活動の場で経験することができるので、学ぶことが多いと思います。
 

|大切なのはまず「聞くこと」リーダーである起業家を支える秘訣

 
ー最後に、伊藤さんの思う「プロボノ哲学」やアドバイスを聞きたいです!
 
大切なのは、親身になってまず聞くことです。 そうしないと、何が問題なのかが分からないというのもありますし、話すことによって、起業家の人自身の考えが整理されたり「こういう言葉で表現するといいのではないか」ということが分かってきたりします。
 
起業家のようなリーダーの方は人に訴える力がないといけないと思うので、整理する意味合いでも起業家の方にお話をしてもらいます。
 
もう1つは、上からものを言うことは避けて提案をして、判断は起業家にしてもらうということです。これは本職でもプロボノでも意識するようにしていますね。
 
ー起業家の方に寄り添う伊藤さんの姿勢がとても伝わる言葉だと思います。ありがとうございました!
 
<編集後記>
 
2期連続でプロボノをする伊藤さん、大変なことも多いのでは…と思いきや「プロボノはめっちゃ楽しい」と満面の笑みで答える姿に、プロボノとしての生活の充実や、起業家の方へのリスペクトを感じました。
 
2月1日に開催される「地域や社会から真に必要とされるプロボノが生まれる仕組みとは?」では、伊藤さんが昨年プロボノとして担当した天野さんも、ゲストとして登壇します。
 
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プロボノの活用を考えているNPOの方や、プロボノ活動に興味のある企業の方、プロボノが気になっているという方はぜひご参加ください。