ACTIVITY_REPORT

活動報告

ソーシャルビジネスの、今とこれから。SDGsを知る「Business Socialize Camp for 2030」レポ

活動報告
6月15日に、ブラザーミュージアムでブラザー工業社員を対象に「Business Socialize Camp for 2030」を開催しました。
近年の人口や産業の構造的な変化は、ビジネスの市場の変化とも密接に関わっており、「ビジネス」と「ソーシャル」は分けることができない時代に突入しています。
そういった時代の変化を、実際の世界のリアリティある出会いと体験によってこれからの進む道をイメージしようというのが、この「Business Socialize Camp for 2030」。社会の変化とビジネスのイノベーションを体感することを目的に、全3回に渡り開催していく研修です。
第1回「ソーシャルビジネスの、今とこれから」には、約25名のブラザー工業社員が参加。
SDGs(持続可能な開発目標)をテーマに、SDGsカードゲームファシリテーターである、イマココラボの奥村さんをゲストに迎え、SDGsへの理解を深めました。

|そもそもSDGsとは?


今回のテーマとなっているSDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年の国連サミットで採択された2030年までの国際目標のことです。
奥村さんは「SDGsでは、経済成長・社会的包摂・環境保護の3つの核となる要素がありますが、理念としているのは"No one left behind”ーつまり、誰一人取り残されない社会を実現しよう、ということなんです。」と話します。
「SDGsは17の目標を掲げていますが、そのうち1〜6は発展途上国のイメージが強く、7〜12は私たちの暮らしに近く感じるもの、そして13〜17は地球全体に関わるものと、種類が大きく異なります。これがSDGsのややこしいところなんですね。」

|ゲームで楽しく体感!2030SDGs


そんな一見すると「ややこしい」SDGsを理解するのに便利なのが「2030SDGs」というゲーム
2030年の私たちの生活がどうなっているのかシュミレーションし、チームごとの目標に向けて2030年まで活動するというものです。
この「目標」とは、例えば「大いなる富」といって利潤の最大化を目指すものや、「悠々自適」といって時間の余裕を目指すものなどがあり、どのカードにもその目標値が設定されています。
ルールはいたってシンプルで、各チームはお金と時間という2つの資源を使いながら、プロジェクトを実施します。プロジェクトの進行状況によって世界の状況は刻々と変化して行き、その状況によってはプロジェクトを実行できないこともあります。資源やプロジェクトはチーム同士で自由に取引することができます。
早速、チームで作戦を立ててからゲームスタート!
多くのチームが順調に資源を利用してプロジェクトを実行し、中にはカードの目標値を達成するチームも現れました。
しかし、世界の状況を見ると「経済」は成長しているのに対して「環境」と「社会」の状況は良くありません。
ここで奥村さんは「皆さん、目標値は達成されているかもしれませんが、本当に目標を達成できていますか?カードの後半の文章をよく読んでみてください。」と問いかけます。
もう一度カードの文章をよく読むと、そこには目標となる数値だけでなく「得た時間を十分に堪能できる豊かな世界に住んでいる」など、豊かな社会を目指す文章が記載されています。
ここからゲームは後半戦に突入。各チーム再度話し合いをして、作戦を練ります。
後半では、世界の状況を見ながら経済・環境・社会のすべての項目でバランス良く状態が良くなっていくように協力し合う様子が見られました。 奥村さんは「後半は、皆さん世界の状況メーターを見ながら、地球全体を見渡して他のチームの応援をするようになったり、変化を起こそうと呼びかけている人がいたりしましたよね」と、話題をゲームから実際の社会へと移します。
「SDGsの基本理念は、誰も置いていかないということ。本質は『世界は繋がっている』ということと『私も起点』ということにあります。
 世界が目指す目標を「見える化」し共有することによって行動が変わってくるんです。」

|SDGs社会の中の「企業」とは?


ゲームでSDGsを理解したあと、イノベーションファクトリー代表取締役の中島さんを迎え、経営者の立場からSDGs社会をテーマにトークセッションを行いました。
「企業(特に「経営者」と「社員」)はどのようにあるべきか?」に対して奥村さんは「物事の判断をするときの優先順位として、社会性・独自性・経済性の順番としています」と答え、企業としてのあり方を語ります。
「ゴミ問題、障がい者、農業など社会性や独自性に特化してやらないと、小さい会社は生き残っていけないと思っています。利益は会社が続くための絶対的な条件ですが、そこにこだわると良くないんです。真似されない独自性や社会性があれば利益はついてくるんじゃないか?と思います」
一方で中島さんは、非営利と営利のビジネスについて話します。
「これまでは非営利が非営利のことをやってきましたが、今はそうもいかなくなってきたと感じます。公共もビジネスも置き去りにした中間を担っているのが、NPOやNGOの領域ですが、その領域をお互いカバーできると思います。」
最後に奥村さんが、社員がどうあるべきか?という問いに対して「とにかく本物に出会え!」と言葉をかけます。
「色んなテキストとかを読むことでなんとなくは分かるけど、それよりもすごい人に会いにいくこと。心にドキドキすることを追い求めて、何か感じたら動け!と思います」と、座学だけではなくイノベーションを”体感"するというBusiness Socialize Camp for 2030の本質に触れる言葉がありました。

|グループディスカッション SDGs社会の中で、私自身がどうするべきか?


2時間半に渡る研修の最後には、グループごとで「SDGs社会の中で、私自身がどうするべきか?」をテーマにディスカッションを行いました。
「新しいビジネスとかを生み出そうとしていても、SDGsなどが分かっていない中で技術交流をしたりオープンイノベーションと言ったりしていると思った」といった気づきから「ここにいるだけでは、世の中や自分たちの製品を使っているお客さんのことは分からない」「知識だけではダメで原体験がないと気づけない」など、新たな行動に繋がる意見が交わされました。
会場では、SDGsに対しての理解から、SDGs社会の中でのビジネスマンとしての行動へと終始活発に議論が交わされていました。
「Business Socialize Camp for 2030」は今後も開催予定ですが「ビジネス」と「ソーシャル」の枠組みを超えた気づきが生まれそうです。